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現在の競走馬、乗馬を含む、日本における全ての馬達は、決して「自然の状態」で人間に管理されているわけではありません。馬は本来、自然の状態では誰に乗られることもなく、1日のうちの18時間以上、草を食べて過ごします。しかしながら、そのような状態で馬を飼うことは今の日本ならずとも欧米でも不可能となってきています。馬は一日を厩舎の中ですごし、自然の牧草を食べることなく、乾草や濃厚な配合飼料を食べることが当たり前となっています。そして自然の状態ならすることのない鞍を乗せられて、つけることのない頭絡をし、ハミを噛まされます。この状態では、たいていの馬達は「自然ではない口内」を持つことになります。 馬の頭蓋骨と歯の位置的な問題もありますが、それ以前に飼育方法や食生活が歯の問題の一番の原因となっています。馬の歯は1年に2−3mm生えてきます。これは、歯が新しく再生されて生えてくるのではなく、もともと馬の永久歯は10cm弱の長さのまま、上顎と下顎のソケットに収まっており、年月と共に突出してきます。自然の状態では、馬は歯を臼のように動かしながら草を摩り下ろし、それによって歯自体も自然な形状に磨耗していきますが、現在の馬のように厩舎で飼われている馬は歯が自然に磨り減ることなく、口内でカミソリのように鋭く伸びて行き、口内の皮膚を傷つけることになります。それによって馬が本来なら必要のない痛みを感じたり、上手く食べ物を咀嚼できず、結果として、以下のような症状が現れます。 |
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デンタルケアを受けていない多くの馬達は、口の中に何個も口内炎を作っています。想像してみてください。私達も口内炎が口の中に何個もあったら、痛くて御飯は食べることができないし、何をやるのも億劫になってしまいますね。馬の口の中で口内炎は治ってはまた出来て、治ってはまた出来てを繰り返し、傷ついた皮膚は段々と硬くなっていきます。この状態が続くと、潰瘍になってしまうことがあるのです。しかし歯の異常成長を防ぐことでこれらは予防できるのです。 その他では、乳歯から永久歯への抜け代わりがうまく出来なかった馬がよくいますが、これを放っておくと抜けなかった乳歯が永久歯の成長を邪魔してしまい、永久歯がおかしな場所から出てきてしまいます。すると当然噛みあわせがうまくいかなくなり、馬は上手に物を食べることができません。 馬の歯が頭蓋骨から生えてきてしまった、転倒や他の馬に蹴られたことによって歯が折れてしまった、歯周病により歯が腐ってしまったなど、口内のトラブルは沢山あります。 歯は馬の健康状態や能力に間接的もしくは直接的に影響しています。よって馬のデンタルケアは蹄同様にしっかりと定期的にケアしなければならない大事なパートの一つであるといえます。また、馬が健康に長生きする為にも、歯の健康管理は必要不可欠なことなのです。 ちなみに一生に一度デンタルケアを受ければいいわけではありません。馬の歯はその歯が抜け落ちるまで成長(突出)し続けます。一度受けたからもう大丈夫だろうと放っておくとまた元に戻ってしまいますので、必ず6ヶ月に一度、歯科にかかることをおすすめします。
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